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人工呼吸器で悩む女性 [人工呼吸器]

先月の眼科受診時に
人工呼吸器のりんちゃんに近寄ってきて
声を掛けてきた女性に
今月の眼科受診であえないかと
少し期待していたのですが
残念ながら会えませんでした。

同じ曜日で同じ時間帯で
ちょうどひと月経過していたので
もしかしたらあのご家族も受診か…
そんなことを思ったのです。


どんな状況だったかはこちら→「声をかけられる」


70代の母親と40代の息子、
生まれた時から障がいを持っているようで、
気管切開をしたのは比較的最近のよう。
血中の二酸化炭素は70%台、
通常ならば日常生活が苦しい状態で
体の負担を考えれば
そろそろ人工呼吸器を使いましょう、
そう医師から言われ続けている様子。


最初は「人工呼吸器って難しくないですか?」
人工呼吸器を使う困難さを気にしている感じ。

入院してケアに慣れるまでは
病院側は退院させませんよ、
家族が在宅で看る自信をつけるまで
時間を掛けてサポートしてくれますよ。

私の言葉に
機械はよくわからないからですよぉ、
いやあ、どうしていいかわからんですし
不安だし怖いです、
そう繰り返されました。

りんちゃんがNICUを退院する際に
実家の母に言われました、
吸引とか注入とか義父母に手伝って欲しくても
歳をとってから新しいことを習得すること、
まして医療ケアを身につけることは
恐怖感が先立ってしまうから
無理強いしたって到底無理だよ、と。
若ければ「よし、やってみよう」と思えるけれども
人生経験長くなると、今までの経験から
恐怖心が先に立ってあたりまえ。
だから手伝いを強要してはいけないよ、と。

人工呼吸器を使えば。
PIP(気道内圧)の数字が上昇すれば
痰が詰まっているか、もしくは
肺が少し固くなっているので
肺の炎症とか状態の悪化を推察できる、
聴診とモニターの数字だけではわからない
肺の状態を推測できるメリットもあります。
私がそういった事を判断できるようになったのは
1年以上経った今年の秋くらいからです。

色々状況を観察する余裕が出てきて
冷静に判断したり状況に応じて対処したことが
どうやら正解だったと感じられるようになるまで
1年半はかかりました。

だから、そういったメリットを力説しても
それはかえって彼女を混乱させるばかり。


一人息子さんなのかもしれない、
もし自分が看れなくなったら…
ご自身の兄弟が看るはずもなく、
施設に預けるくらいならば
自分は我が子の死を見届けて
それから自分が死ねれば本望、
もし自分が死んで看る人がいなくて
施設に預けるだなんて考えられないんです、
だからこのまま人工呼吸器を使わず
この子を看取れるならそれが一番だと
常々思っているんです。

もう何ヶ月も人工呼吸器を勧められ
受診のたびに言われるんです、
実際人工呼吸器を使っている子たちがいるから
会う機会があれば話を聞いてみてはどうですか、
そう主治医から言われていたようで
あの日も人工呼吸器を勧められたばかりだったようでした。


親より先に子どもが死ぬなんて親不孝だ、
りんちゃんを産むまでそう思っていたし
今でもどこかでそういう思いはあります。
でも。
この子の行く末を案じると
この子を残して先には逝けない。
じゃあ、この子を看取る勇気があるか…
ありません、折角この世に生を受け
今まで育ててきたわが子ですから。

多分このお母さんが欲しい言葉は
人工呼吸器を勧める言葉ではない。
人工呼吸器を使った感想でもない。
子どもを看取ってそれから逝きたい、
じゃあ、子どもの病状が急変して
救命の為に人工呼吸器の使用を迫られたら
それでも拒否できるかというと、
常日頃その気持ちがあっても
その状況になっても貫けるかどうか。
いざ目の前でわが子の命の灯が
立ち消えようとしたその時に
どのような選択をするかはわかりません。


そうですね、どうしていいか正直わかりません、
身体への負担を考えれば
早く人工呼吸器を使用すべきかもしれませんが、
お医者さんの言うこともわからなくもないけれども
どうしても決めきれないでいる、
早く決めるべきなのかもしれないけれども
今はまだ決断できません、
そのお母さんの正直な気持ちを
担当医の先生にお伝えすればどうでしょう・・・

きっと彼女がわかって欲しいのは
どうにも決めきれない彼女の気持ち。

りんちゃんの気管切開だって
身体への負担を考えれば
すぐにすべきだとわかっていても
退院後3週間しないうちに
再入院となってしまう気管支炎や肺炎に
もう限界だと感じるまでは
どんなに周囲に勧められても
どうしていいか混乱するばかりで
それでも手術を勧められて困ったことを
私も忘れることはできません。
結果的には手術のお陰で
随分と健康状態は改善されて
やってよかったと思えたわけですが、
それは結果があってからのこと。。。


精算も済んで駐車場で再び会うと
ストレッチャータイプかな?
大きなバギーを押しながら
片手に酸素ボンベのキャリーを引いて
70代とは思えない勢いで
りんちゃんの方に近づいてきてくれました。

車の後部を開けて
バギーを載せるための板を引き出し、
うんしょうんしょと車に乗せて…
大変そうです、筋力も体力も
いつまでも維持できるわけではないですもの。
せめて酸素ボンベをバギーに固定できるよう
装具を作ってくださった事業所に連絡して
相談してみてはどうですか?
どこで作られたんでしょう?
あら、そこならば!
りんちゃんが人工呼吸器になった時
人工呼吸器や酸素ボンベを載せられるよう
改良してくださったから話してみるといいかも!
そうお伝えすると嬉しそうに笑ってくださいました。
支援学校とも縁が切れ
色々情報交換できる場所も限られて
どうしたものかと思っていたとか。

水曜の午前の受診日に
ふたたびお会いして
また他愛ないお話ができればと
どこかで期待していたのですが
今回は残念ながら会えませんでした。


その代わりと言ってはなんですが
エントランスに綺麗なお花が生けてありました。
看護師長さんが毎週生けかえられるそうです。
午前中はボランティアの方が
外来受診で困っている方のお手伝いをしてくれます。
そのボランティアの方に呼び止められました、
この日のお花を撮っていたら[あせあせ(飛び散る汗)]

いつもお花が綺麗って
嬉しそうに写真を撮っている方です、と
横に居る看護師の方に話しかけ…
いつもお花を生けていらっしゃる看護師長でした。
いつもありがとうございます、
怪しいものではありませんが…
落ち着きを失ってちょっと怪しいですかね[たらーっ(汗)]


image.jpg
病院ですから…
医療用ウィッグやキャップ、
その他相談できる場所の紹介など
いろいろなチラシが置いてあります


image.jpg
なんだか新春を感じる花材


image.jpg
でもクリスマスの余韻も…
多分前の土曜か日曜に
クリスマスの催しがあったのかな?
風船で作ってプードルとか花とか
以前りんちゃんももらったもの[かわいい]


image.jpg
なんだか不思議なかんじ


image.jpg
カサブランカと…
ピンクの大輪のユリはなんでしょう?
大輪のユリは華やかさを感じます

こんな感じで今週も楽しませていただきました
体調管理がきっちりできれば
次は来年年明けの受診です、
先週、今週と少し早いですが
今年もお世話になりました、と
「年内はもう来ないつもりで頑張ります」と
ささやかな意思表示をしてきました[ひらめき]





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