先生の出産

りんちゃんの訓練をしてくれている先生が出産されました。
１４日の金曜日が最後の訓練で産休に入る予定が
週のはじめに「先生は産休に入りました」　…あれ？

よく勘違いをしでかすので「また勘違いしちゃった!?」と思いました。
でも待て、「りんちゃんの訓練を見に来たよ！」　なーんて良いながら
フェイントでやって来ないとも限らない～？
りんちゃんが使ったベビー服を差し上げる段取りをしていたので
準備して作業療法の訓練を受けました。

産休で先生がいない間、訓練をしてくださる先生から
実は９日に女の子を出産したそうです、って聞いてびっくり！

苦労して授かった命だと聞いていたので
先生がママになったことがとても嬉しかったです。
しばらく嬉しくてワクワクしていたのですが、３４週での出産。
先生は不安でいたたまれないのでは？
もうじき生まれるという構えのできていない状態で、受け入れられている？
どうしよう、どうしよう、先生は心細くない？会いに行かなきゃ！
その日のりんちゃんの訓練が終わって、大急ぎで用事を済ませ、
先生が入院している病院へひとっ飛び！

急な破水、母体が感染症にかかっていることがわかり
急遽出産となったそうで、体重は２０００ｇらに満たなかったそうです。
初めての出産、大抵の人が思い描く分娩というのは
陣痛→破水→（自然）分娩→赤ちゃんとの対面（胸に乗せてもらったり）→
産後体を休めタイミングを見て授乳開始、我が子を抱きながら親子共に苦戦…
陣痛より先に破水しただけでも慌てない？私は慌てた


うちのお兄ちゃんは２０６８ｇ、予定日より３週間早く生まれました。
計量後、家族に抱かれることなく即保育器へ直行。
深夜の出産で、翌朝個室に独りきり。抱くどころか間近で見ることもないまま。
手元にあるのは出産直後に看護師さんが撮したポラロイド写真２枚。
夜もつらいけれども、輝かしい朝日がいちばん嫌だった。「嗚呼、また朝が来た」。
子供を抱き授乳するママたちの横で、ほ乳瓶をあてがって搾乳する辛さ。
我が子を見つめるママたちの横で、下を向いて涙を堪えるのに必死な自分。
予定日のその日までなんて言わないけど、もっとぎりぎりまでお腹に留めておきたかった。
ごめんね、ごめんね…　

そんなことを思ったものですが、りんちゃんは更にせっかちに３ヶ月早く生まれました
そんなこんなで、先生がどんな思いで病院にいるかなんて、よくわかる、つもり。

リハビリが必要な子供たちを相手にし、ママ達の気持がどんなのか
わかっているつもりだったけれど、こんなに辛いとは思わなかった。
そう言いながら、いつも気丈な先生の目が潤んでいました。
産んだはずなのに、お腹がしぼんでいるのに、赤ちゃんが生まれた形跡がない。
産んだはずなのに、私の赤ちゃんは死んでいないのでは？
そんな気持に負けそうになっていたそうです。NICUに会いに行って、
元気な姿を確認してからは少しずつ落ち着いてきたとか。

産休に入る前、まだ出勤しなくてはと思っていたのに
突然前倒しで産休に入ってしまい周囲に迷惑を掛けた、
そんなことも気になっていたそうですが…

りんちゃんが生まれた日、私、出勤予定でした。
お腹が痛いけれども、前日からの下痢のせいだと思い
着替えて化粧もして出勤の準備をしていたの、
トイレに行ったら出血していて大慌て！
開店前だったのでレジリーダーに電話をして
シフト変更をお願いし、予定より1ヶ月半早く産休に入ったんだなぁ…

先生は、新しいリハビリの先生に引継ぎが終わっていて
休みに入っても支障がないよう段取りが出来ているのだから
心配要らないよって言って、その日に行われた訓練の様子がわかる
写真や動画を見てもらいました。
「ほら、ここの筋を伸ばされて痛がってるでしょ？」
なんて言いながら、いろいろな表現ができるようになった事を喜び合いました。
猫が爪を立てたような手、弓のように反った上体、横目で睨む顔、
我慢の限界で泣き叫ぶ一歩手前、嫌がり方も様々。
どれが一番嫌がっているか、先生が笑っているのを見てホッとしました。

喜ばしい出産のはずなのに、辛い思いをしている人がいるのは
やっぱり胸が苦しくなりますね。



今日はりんちゃんの部屋の模様替えで、夕方の注入が大幅に遅れました。
これから深夜の注入です。寝入ってしまわないようにブログアップしましたが…
夜書く手紙を朝読み返すとすごく恥ずかしいって言うけれど、
このブログ、大丈夫かな？？　　いつも以上に長いかも！！！