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出生前検査よりも [福祉・行政・そんな関連事項]

見たいテレビ番組が減っていくなか、
よく見るようになったのはNHK。

Eテレの「ハートネットTV」や「バリバラ」など、
ポジティブであったりアクティブであったり
実際に目の前に突きつけられた問題を
取り扱っているのですが、
民放のそういう番組とどこがどう違うのかしら、
つらい場面もあるけれども見ようと思えるのです。


6月25日のハートネットTVで
「選ばれる命 第4回 反響編」がありましたが
うちはお父さんがこういう番組が苦手なようで、
やむなく昼間の再放送を見ています。
ちょうどこの番組の再放送が
今日の午後1時05分からあるので…
念のため録画しておこう[たらーっ(汗)]


出生前検査について
過去3回の放送があった
その番組後の反響編ということです。


私、このシリーズの第3回で
アメリカの人工授精で有名なドクターが
言ったことがどうにも悔しくて…
『技術は進化しなくてはなりません。
 その可能性は大いに残されています。
 遺伝子から学べる事は数限りなくあるのです。
 今後遺伝子の研究が進んでいく事で、がんや
 知的障害など現在社会で問題になっている
 何千もの病気や障害を予防する事も可能になってきます。
 また、私はそうなる事を望んでいます。
 そうした事が可能になる事で、人類は
 これまでにない高みに到達する事ができるのです。』

番組内でのインタビューでは
“そういった遺伝子的に問題のある受精卵を排除して
 がんや障害のある人間が生まれないようになれば”
人類はこれまでにない高みに到達する事ができる、
そういう感じの発言だったように記憶しているのですが、
番組HPのダイジェスト版にはその部分が載っていない、
私の聞き間違いだったのでしょうか。

うちの子、人類が高みに到達する為に
邪魔な存在ではないんですけれども・・・
(そう私は思っています)

出生前検査については
色々な見解があると思いますが、
これから先は私ぐうたの私見でございます、
あしからくご了承くださいませm(_ _)m



出生前検査で産む産まないを選択しても、
その検査だけで全ての障害を
確認できるのかしら?

出生前検査をしたところで、
事故や単なる風邪から
思いもよらず何かしら
不自由な人生を過ごすこともある。

うちのように産婦人科に
まじめに定期健診を受けていて
まったく問題なく過ごしていたのが
ある日突然常置胎盤早期剥離で
母子ともに危険な状態になり
一命を取り留めたものの
重い障害を負う事だってある。

どんな状況になっても
社会や医療や福祉が
家族をバックアップしフォローしていき
安心して子育てできる環境が整わないと
出生前検査でどうこうできるものだろうか。

産み育てるということは
人それぞれで程度は異なっても
色んなことで悩み苦しむでしょう。
うちは重度の障害で、
あるお宅はお受験ママとのトラブルかもしれない。
産み育てることは覚悟のいることなのかもしれない。


お兄ちゃんが小学校に入った頃から言っている。
「当たり前に生まれてきたわけじゃないんだよ」
当たり前に元気な子どもを産んで
ごく自然にすくすくと育つのではないんだよ。
出産の際に母子ともに命に関わることはあるんだよ。
場合によっては命を落とすことがあるんだよ。
生まれてくるってことは凄いことなんだよ。
健康に育つってことは凄いことなんだよ。


これから先、思春期になったら付け加える。
出産は命に関わることがある、
子どもも五体満足に産まれてくるとは限らない、
社会的に未熟な状態で育てるには困難なこともある、
だから、軽はずみに、興味本位で
そういうリスクのある行為は謹んで欲しい。
真剣に相手の事を思って考えて欲しい。


それからもう少し先になったら付け加える。
将来をともに歩むパートナーが見つかったら、
若いうちに子どもをもうけた方が良いかも。
年齢が進むと卵子の劣化で
障害のリスクは高くなる。

小さな子供と海や野原で遊んだり、
鉄棒やのぼり棒の相手をしてやるには
歳がいくと体力的につらいから。

そして万が一障害をもった子を授かっても、
若ければきょうだい児をどうするか考えられる。
第二子に障害があった場合、きょうだい2人で
協力して欲しいと思ったとしても
年齢が高くなってからだと
次の子どもを産むことは難しい選択になる。

万が一障害をもった子が産まれたとして、
お前たちがそれなりの年齢になっていれば
親はもっと歳をくっている。
若ければ吸引やマーゲンチューブの交換、
入浴介助も手伝ってやれるけれども、
今までそういった経験のない人が
70歳近くになって「お願い」と頼まれて
医療行為の手技を身につけて
体力の衰える老体で
どんどん大きくなる児の世話は
負担どころか苦痛と恐怖として捉える人もある。

「命に関わったらいけないから」と
怖がって吸引を拒む義父母。
吸引しない方が命に関わるから、
どうにもならない時は手伝って欲しい。
いや、怖いから、いやいや、無理だから。

泣いて土下座しながら
「俺たち夫婦だけでは大変」と、
協力をして欲しい、助けて欲しいという夫に
子供を育てるのは親の義務、
私たちには義務はない、しらん。
私たちに子育てを押し付けるな。
そう言って拒んだ義父母。
実の親に言われた夫は
涙も鼻水も一切構わず
土下座をしたよ、しゃくりあげながら。
長男だけれども、立派な家もあるけれども、
それから家を建てるべき準備を始め、
義妹一家が帰ってきた時の駐車場にと
買った小さな土地に家を建てたんだよ。



福祉のささえがなければ
うちは成り立っていかないんだよ。
さあ、どうする?
出生前検査だけが重要?
そうだね、重篤な病気が事前にわかることも
大事だと思う、それは本当だよ。

高齢化が進んで晩婚化が進んで、
家族の支えや協力ってちゃんと得られる?
下手をすれば子どもと両親の介護と
同時に負担するようになるかもよ?


気になる方は「シリーズ 選ばれる命」
番組ダイジェスト、こちらから…
→第一回「問われる出生前検査」
→第二回「出産・母親たちの苦悩」
→第三回「誰が決める?命の価値」


image.jpg
ゴムの木です。
♪つのつの一本赤鬼どん


image.jpg
それよりも光に透ける葉の縁。
透けているというか、時折
「本当は光っている?」
そんな風に見えてしまうゴムの木の葉

暗い暗いっ
重い話でしたね[バッド(下向き矢印)]
ですが、感じたことなのでごめんなさい。

明日はちょっと「にこーっ」となる
…多分極度の虫嫌いでなければなるはずである
そんな写真と共にブログスタートさせます[手(チョキ)]


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ゆうみ

ぐうたさんのおしゃってること わかる気がします。
生まれる直前に具合が悪くなる子もいれば
産んですぐ 具合が悪くなる子もいる。
健康優良児と言われた子が 成人間際で具合が悪くなり命を落とす子もいる。
もうだめだからと言われて それでも生まれて
健常にしてる子もいる。
世の中なってみないとわからないことばかりだよ。
by ゆうみ (2014-07-02 16:16) 

ぐうた

ゆうみさん
産む前、産んだ後、どちらも充実させてこそ。その上で
さあ安心して、どちらを選択しても大丈夫だよ、という
世の中を作って欲しいものです。
ダウン症ではないけれども、染色体の途中から切れてない
そんなお友達もいますが、きょうだいも家族もそれは
大事に育て愛して、そして笑顔で過ごしています。
そこに至るまでは大変なこともあったかもしれないけれども、
それでも育ててみなければわからないこともありますよね(^^)
by ぐうた (2014-07-03 10:58) 

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